Outputの大前提

前のページでOutputの一つであるスピーキングに必要なことに触れました。しかし、Speaking・Writing両方のOutputに必要なもう一つの大前提には触れていません。それは、文法です。

  • ずいぶん前に仕事でLAに2週間ほどいったときのことです。海沿いの小さなホテルの会議室を借りて連日の会議でした。夕食をみんなで外に食べにいこうということになり我々は2台の車に分かれてホテルの駐車場を出ようとしていました。
  • 1台目の車についてこい、と2台目の我々はいわれました。ところが出るのが少し遅れてしまい、1台目がホテルの駐車場のゲートを出た後、どっちに曲がったか分かりません。
  • 私たちは車の窓を開け、駐車場のゲートの中年の男性に聞きました。「Which way did it go, do you know?」の問いに彼は言います。「Oh, he go dat way, yes, dat way.」
  • 滞在も終わりかけた頃、私は彼がメキシコからきたこと、来てもう3年になること、生活で使う言葉には不自由しなくなったこと、でも新聞とかはまったく読めないこと、を聞きます。
  • これが文法の必要性です。彼は時制、それに伴う動詞の変化、あるいは少し複雑な構文などは殆ど無視でしゃべり続けます。意味はcontextから、そこそこ分かります。今まで学習という形で文法をきっちりと学んだことがないのでしょうから無理はありません。
  • 少し極端な例になりましたが、多かれ少なかれ文法力は我々のOutputのQualityや将来性に影響すると言うことが言いたかったのです。
  • 「文法とかは嫌いなので、会話とかだけやってま〜す。」と言う人が英会話スクールの生徒の中にいました。嫌いだからやらない、好きだからやるという話ではないことは皆さんもおわかりでしょう。